将棋の羽生善治竜王(48)のタイトル通算100期獲得が、最終局に持ち越された。12日からの2日制で、鹿児島県指宿(いぶすき)市「指宿白水館」で行われた第31期竜王戦7番勝負第6局は13日、かど番で挑戦者の広瀬章人八段(31)が羽生を破り、対戦成績を3勝3敗のタイとした。昼食休憩前の速い決着だった。

羽生が防衛し、区切りのタイトル100期(名人9期、竜王8期、王位18期、王座24期、棋王13期、王将12期、棋聖16期)を果たすのか? 広瀬が初めて竜王を奪取し、羽生を無冠に追い込むのか? 大一番となる最終第7局は20、21日、山口県下関市「春帆楼(しゅんぱんろう)」で行われる。

◆逆王手をかけた広瀬八段 対局前に名物の砂風呂に入ってリフレッシュできた。いい勝負かと思っていたが、数手進んで局面が良さそうだと感じた。これで条件は五分。最終局もいい将棋を指したい。

◆敗れた羽生竜王 まとめ方が終始、難しかった。2日目の対局再開時点で、失敗している気がした。(最終局は)悔いが残らないよう、できる限りのことをして臨みたい。