自民党の小泉進次郎厚労部会長は14日、都内の日本記者クラブで「平成とは何だったのか」をテーマに、村井英樹、小林史明、福田達夫の同僚若手議員と4人で会見した。

平成の30年を振り返り、「私個人として、政治家としてひとことで言うと、国民の力とリーダーの力が響き合う時代だった」と述べ、その原風景として、父、小泉純一郎元首相が2001年4月の自民党総裁選を3度目の挑戦で勝ち、首相に上り詰めたことを挙げた。

「遊び慣れた横浜駅西口で、父と田中真紀子さんの街頭演説を、立すいの余地もないほど多くの皆さんが聞いてくれた。家族も、勝つことはないだろうと思っていたが、派閥の力学を持たない父が、総理になるのを目の当たりにした。国民の力が政治の論理を覆す、派閥の力学を乗り越えるのだと感じた」と述べた。

2009年初当選時、民主党政権が誕生し、自身は野党の自民党議員として政治家のキャリアをスタート。その後、再び自民党が与党になった経緯を振り返り「自民党も、国民の力で政権交代できた。今の国際情勢を見ても、トランプ米大統領は国民の力で選ばれ、フランスのマクロン首相が今、苦労しているのも、国民の力だ」と指摘。「よくも悪くも(近年は)国民とリーダーが響き合う要素が大きくなった」と述べた。

一方で、「平成のうちに」と、平成の元号が変わる前の来年4月末までの実現を目標に進めている国会のペーパーレス化など3点の国会改革について、「小さなことではないか」と指摘されると、「小さいことだとよく言われるが、逆になぜ今まで、小さなことでもできなかったのか」と反論。「これまでは『合意すれども実現されず』の世界だ。できっこないという、負け癖がしみついている。何かを形にしたという成功体験が重要だ」と述べた。

その上で、「平成では、選挙制度改革や行政改革など大きな改革がいくつも行われたが、取り残されたのが国会改革」と指摘。「国会のルールが悪いから、与野党のぶつかり合いも変わらない。(与野党の協議で)国会改革は間違いなく前進している。来年の通常国会というラストチャンスを楽しみに、頑張りたい」と述べた。