20年春に暫定開業する山手線の新駅「高輪ゲートウェイ」の名称撤回を求める署名運動で、最終的に4万7972人の署名が集まったことが7日、分かった。コラムニストの能町みね子さん(39)が、12月7日に署名専門サイトを立ち上げて1カ月間で集めた票数で、この日までに募集を締め切った。

能町さんは日刊スポーツの取材に「5万弱というのは当初予想もしていなかった数字で、やはりこの主張が大いに共感を得るものだったと感じています。JR(東日本)としては、この結果を真摯(しんし)に受け止めていただき、まだ駅名を変更するには十分間に合う時期ですので、『もう決定したのだから覆らない』という有無を言わさぬ態度だけは取らないでいただきたいと思っています」とコメントした。

「高輪ゲートウェイ」は公募で130位で、票数は36票だったが、上位の「高輪」「芝浦」「芝浜」を退けて採用された。能町さんはこの点についても触れ、「5万という数字は、仮にこれをJRが無視するのであれば、当初の公募結果を無視した点も含め、徹底して民意を一顧だにしない企業であると印象づけることができる数字であると感じています」と、あらためて厳しい姿勢を見せた。

署名提出方法や時期、同行者などについては、今後検討に入る。

JR東日本では、5万に迫る署名数について「いろいろな意見があることは承知しているが、駅名を変更することは考えていない。駅名が浸透していくよう、引き続き努力していく」とコメントしている。

能町さんはこれまでも、駅名は、土地の性格や歴史を背負う地名や、ランドマークの名が基本であると主張し、ネット上でも反対意見が大多数として、高輪ゲートウェイの駅名を「後世に残したくない。恥」と批判していた。