東京都の小池百合子知事は18日の定例会見で、正体不明の路上芸術家バンクシーの作品に似たネズミの絵が都内にある防潮扉に描かれているのが見つかった問題に関し、「私が見に行ったり、今こういう状況で盛り上がったりしていることが、それこそバンクシーの思うところではないか」と指摘した。

また、美術界の「うわさ話」と断った上で、「10年前くらいからあったのではないかという話があるようだ。実際みてみると、少しかすれており、時間が経過したのかなと思う」と述べ、以前から存在していた可能性に言及した。

作品の「真贋(しんがん)」については、「専門家に意見を聞いてみなければならないし、どうやってほんものかどうかを誰に聞けばいいのか、それを含めて、『バンクシーらしさ』満載で(ものごとが)進んでいる」と指摘。「実際本物であったら、公開できるのか、本人の承諾は必要なのか、いくつかの課題がある。著作権の問題もある。少し(判断には)時間がかかるのかなと思う」と述べた。

バンクシーの作品に似たネズミの絵が描かれていたのは、新交通システム「ゆりかもめ」の日の出駅前にある防潮扉。A4サイズぐらいの大きさで傘を差し、かばんを手にしている。