東京都の小池百合子知事は18日の定例会見で、正体不明の路上芸術家バンクシーの作品に似たネズミの絵が都内で見つかったことについて、「かわいい構図の絵でした」と感想を述べた上で「バンクシーとはいえ、落書きですので。落書きを許すということではない」と、訴えた。

小池氏は、作品が発見された後、実際に現地に確認に赴き、自身のツイッターにその際の写真とともに「東京都への贈り物かも」とのコメントを投稿。そのコメントにSNS上で賛否が広がっているが、小池氏は「でも、贈り物だと思います」との認識を示した上で「しかしながら、落書きを勧めているわけではございません」と強調した。

一方で、「この絵はそう大きくなく、景観を著しく損ねているわけでもない。大切な防潮扉の機能を阻害はしていないが、防潮扉も重要な役割を果たしている」と指摘した。「このように話題を呼んでしまうと、この後むしろ、皆さん、見たいという方も多いと思う。逆に無用な混乱を招くようなことがないような措置をした」と述べ、保存したことへの理解を求めた。

作品に込められたメッセージについては「それを本人に聞いてみたい」と述べた。「どこに連絡して、どうやって本人に確認するのか。バンクシーという人は、そのこと全体がアートだと考えているのかもしれない。(現状は)バンクシーぽく物事が進んでいる」と、持論を述べた。