国民民主党の玉木雄一郎代表は23日の定例会見で、党同士の合流方針で一致した自由党の小沢一郎共同代表の評価を問われ、「(過去には)さまざまなことがあったが、今は、自民党に代わるもうひとつの選択肢をどうやってつくるかという観点から、さまざまな検討をしていきたい」と述べ、小沢氏の過去の言動にはこだわらず、連携強化を進める構えを示した。

「剛腕」「壊し屋」など、評価も割れる小沢氏を自身はどう評価するかと問われると、答えに詰まり「小沢さんはどういう政治家か…うーん。『小沢一郎さん』ですね」と、ぽつり。「(小沢氏のこれまでの言動に)いろんなことが言われているのは承知している」とした上で、「ただ私はとにかく、自由党に限らず自民党に代わる選択肢を示したいという、その1点で連携できるところはどのような党でも会派でも連携を強化したい。その1点だということでご理解ください」と述べた。

小沢氏と玉木氏は旧民主党時代、大幹部と所属議員という関係だったが、小沢氏は12年、党内対立の末に民主党を離れた。そんな経緯もあり、旧民主党の流れを継ぐ国民民主党内には、今回の小沢氏との「再合体」に慎重な声も根強い。昨年にも統一会派結成に向け水面下の動きがあったが、最終的に実現しなかった経緯がある。今回もハレーションが起きる可能性もある。玉木氏は会見で、22日の小沢氏との面会をあらためて報告。「先日の党大会では、協力が得られる政党、会派とは、大きな塊をつくるための協議に入りたいと申した。このことに沿った動きということ。小沢氏とは、連携を強化していこうということで一致した」と述べた。連携のあり方については、あらためて党内で調整する。「自民党に代わり政権を担えるもう1つの選択肢をつくることは、今の野党が果たすべき責任。できるだけ大きく野党をまとめるための第1歩になるような連携強化ができれば」と訴えた。

合流の場合、小沢氏を幹事長に就けるとの情報があるが、「人事の話は一切出ていない」と、多くを語らなかった。【中山知子】