立憲民主党と国民民主党で野党第1会派をめぐる主導権争いが激化する中、国民と統一会派を組んだ自由党の小沢一郎共同代表が25日、取材に応じ、立民の対応を初めて批判した。

立民が参院での野党第1会派確保へ、社民党の2人と「参院限定」で会派を組んで勢力を増やしたことに言及。「(立民が)数合わせはダメだと言っているんでしょ。我々は、参院の数を増やすためだけに会派を組んだのではない。片方(参院)だけというのは分からない」と指摘。「(立民は)数合わせか」と問われると、「そう思いませんか?」と疑問を投げかけた。

立民VS国民の野党第1会派争いは24日、ジェットコースターのように動いた。午前、国民と自由が衆参両院での統一会派結成で合意。自由の6人が国民会派に合流し、参院では一時、「国民・自由」が立民の所属人数を抜き、野党第1会派となる見通しになった。

しかし立民は午後、社民党と参院での会派結成で対抗。「国民・自由」と「立民・参院社民」の所属人数は27人と同数になった。しかし夜、国民の藤田幸久参院議員が離党表明→立民に入党届を提出したことが判明。「立憲・参院社民」は28人に増えて26人の「国民・自由」を上回り、人数の上では参院の野党第1会派を維持した。ただ国民は藤田氏の離党届を受理せず、どちらが第1会派か、この日は結論が出なかった。

野党第1会派は与党との交渉で主導権を握るため、立民も国民も譲れない。野党の大同団結を目指す小沢氏は25日、国民が新設したスタジオで、玉木雄一郎代表と生配信動画で対談。2人での全国遊説にも意欲をみせ、独自路線の立民をけん制した。結集どころかなかなかまとまらない野党は、安倍1強を利するだけなのだが…。【中山知子】