将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(16)の地元・愛知県瀬戸市で26日、「藤井聡太七段を応援する会」が行われた。

藤井も出席し、ファンら約300人が昨年10月の新人王優勝、最年少&最速での公式戦通算100勝などを祝った。地元の人からは「瀬戸の顔やげ~」と声が飛んだ。

会場にできた花道を通り、壇上に立った藤井は「盛大な会を開いていただきありがとうございます。18年はデビューから2年目、トップ棋士の方とも対局でき、大きな勝負を経験することができた。自分自身、成長できた1年だった。結果を残すことができたのもみなさんの応援のおかげです」とあいさつした。今年の抱負として「さらにもう1歩成長し、みなさまに楽しんでいただける将棋をと思っています」と話すと、拍手がわき起こった。

100勝のお祝いにご当地グルメ「瀬戸焼きそば100食分」の目録を受け取った麺好きの藤井は「家で食べることもあります。ユニークでおいしい。100食はなかなかすぐに食べきるのは難しいですが…」と苦笑い。

応援する会は瀬戸市などが主体となり昨年8月に設立された「瀬戸将棋文化振興協会」が主催した。同協会は将棋を市民文化として普及しようと官民挙げて組織した。日本将棋連盟の支部として活動し、将棋の人材育成や交流会開催、地元棋士の応援などに取り組む。

この日は、大分県から来た女性ファンら会員約250人が参加した。将棋関係者らも含め総勢約300人が駆けつけた。同協会の会長の水野和郎・瀬戸信用金庫理事長は「昨年の朝日杯の優勝、六段昇段、新人王、100勝…。この会を設立し、応援する会を開くまでお祝いをしなければいけないことが7、8回あった。きょうは8回分を一度にやります」と話した。

師匠の杉本昌隆七段(50)も出席した。「地元の方々の温かさを感じます。勝負は孤独。応援していただいている方々の存在が心強く、それが今の勝率につながっているのでは」と喜んだ。

地元ファンの後押しを受けた藤井は今年の抱負として「さらにもう1歩成長し、みなさまに楽しんでいただける将棋をと思っています」と話すと、拍手がわき起こった。