4月1日に日本の囲碁史上最年少の10歳0カ月30日で初段になる、小学4年生の仲邑菫さん(9)が20日、都内の日本棋院東京本院で、台湾でトップモデルを務め、囲碁でも女性世界トップクラスの実力を持つ台湾の黒嘉嘉(こく・かか)七段(24)と記念対局を行った。

午後3時47分、菫さんは控室で黒七段と対面すると、満面の笑みを浮かべた。それが同50分に黒七段に続いて会場に入り、碁盤を前にすると表情は一変。険しい視線を碁盤に向け、唇を何度かなめて、宙を見上げる場面もあった。

今回の対戦は、日本棋院発行の「週刊碁」が主催する「新初段シリーズ」の1局として行われ、対局は菫さんがハンディをもらって先手を打った。持ち時間は各10分で、使い切った後は1手30秒、途中1分の考慮時間を双方10回ずつ、というルールで行われた。

黒七段は、18年に日本で開催された国際棋戦「ワールド碁女流最強戦」で準優勝した強豪の上、トップモデルとしての美貌も兼ね備えるが、菫さんのあまりのかわいさに、対局前は目尻を下げていた。【村上幸将】