大阪都構想の制度案(協定書)を作る大阪府と大阪市の法定協議会が22日、大阪市役所で開催された。前回1月29日の法定協では、やじが飛び交う大荒れの展開だったが、この日は一転。対立していた公明党が譲歩するかたちで制度案とりまとめの前提になる委員間協議に入った。

終了後、大阪維新代表の松井一郎大阪府知事(55)と吉村洋文市長(43)が取材に応じた。松井氏は委員間協議について「ありとあらゆる覚悟を持っていたから壁が開いた。覚悟がなかったら開いてない。これからも徹底的にやる」と語った。

松井氏は吉村氏とともに任期途中に辞職し、4月の統一地方選で松井氏が大阪市長選に、吉村氏は大阪府知事選に入れ替えで立候補する「ダブル・クロス選」に挑むことを検討している。ダブル選の回避の条件として、法定協の委員間協議入り。さらにもう1つ、住民投票までの日程を明記した公明党との新たな合意を挙げている。

松井氏は「僕らが覚悟しなかったら年明けの法定協は開かれなかった。邪魔されたままだった。だまされたままだった」とし、2つ目の条件の公明党との合意のタイムリミットについて「もうタイムリミットはすぎている。サッカーで言うならアディショナルタイム」と話した。

大阪維新は府市両議会と法定協で過半数の議席を持たない。次回会合は3月7日になる見通しで、統一地方選前の最後の開催になる予定。