スポーツ庁の鈴木大地長官(52)は20日、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)が退任する意向を表明した件について、都内の同庁で取材に応じた。東京五輪開幕まで500日を切った中での辞意について「多少の影響はあると思うが、我々は止まっているわけにはいかない」と話した。

竹田氏は6月末の任期満了まで会長は続ける意向。東京五輪の招致疑惑を巡り、フランス司法当局から贈賄容疑で捜査を受けており、仮に起訴されれば東京大会に大きなダメージとなる。その上で即座辞任を求める声もあるが「ご懸念の点はよく分かるが、あくまでも民間団体の人事に対して我々が答えることはできない」と話した。

後任の新会長やJOCに求める点を聞かれ「新しいリーダーのもとで、東京五輪を迎える。リーダーシップを次の会長に発揮していただき、統括団体としてまとめていただきたい」と期待した。

竹田氏が10期18年の在任期間となったことについては「ご本人も述べてますが、JOCが新しく組織を変えていきながら新陳代謝を図っていくと決断されたんだと思います」と語った。竹田氏の功績へは「東京大会の招致活動を始めとして長年にわたり日本のスポーツ界に多大な貢献を頂いた。あらためて、これまでの貢献に敬意を表したい」と述べた。