新元号を「日安」と直前予想した人工知能(AI)を手掛ける東京都渋谷区のAI開発企業「GAUSS」担当者は1日、新元号「令和」について「正直驚きました」と話した。

同社の新名玄さんによると「古事記」「日本書紀」はデータに入れたが、「万葉集」は入れなかったという。一方、新元号発表後に「万葉集」のデータだけであらためて新元号予想をした結果、7万2000通り中、9200番目と順位は低かった。新名さんは「AIは意味合いや画数などから、総合的に評価する。『令和』以上にバランスがいい組み合わせが他にもたくさんあった」と分析した。

手法としては常用漢字、日本や中国の古典などから、2文字の組み合わせ約482万通りを抽出。意味合いや画数などさまざまな角度から分析し、組み合わせのランク付けを行った。

文字の評価が最高値1・0のところ、今回の予想で「令」は0・35と評価が低かった。新名さんは「『令』の評価が低かったことが、予想できなかった主な要因。どのAIでも、『令』を予想することは難しかったのでは」と推測した。

同社のAIは2月末に「功良」、3月末に「仁愛」、1日の直前予想で「日安」を本命に挙げていた。【近藤由美子】