10連休の終わりとともに、退職代行サービスの需要が急上昇している。退職代行サービスを行う「汐留パートナーズ法律事務所」(東京都中央区)には連休明けと同時に、10件の依頼が舞い込んだ。「普段は1日に1件あるかないか。連休中にも問い合わせの電話やメールがあって予想を上回る」と佐藤秀樹弁護士(42)は「10連休退職」に当惑する。

◆退職代行依頼の傾向 基本的にはブラック企業やパワハラなどから逃れるため、切羽詰まって退職代行サービスを利用するパターンだ。だが、同事務所によると、最近はドライ感覚の依頼も増えている。民間企業では7月と12月にボーナス支給が多い。支給の1カ月ほど前に退職代行を依頼し、有休を使い切ってボーナスを受け取り退職という依頼が増加。前者は通年で平均した依頼がある一方、後者はボーナス支給前の6月、11月がピークとなっている。