28日午前7時45分ごろ、川崎市多摩区登戸新町の小田急線登戸駅周辺で、刃物を持った男が児童や会社員らを無差別に切りつける事件が発生した。

カリタス小のスクールバス運転手の60代男性上司によると、事件発生時にバス停に停車していたバスの中を見たといい「床に血痕があった。ランドセルも床に落ちていたり、座席に無造作に置かれているものもあった」と明かした。

男性上司によると、カリタス小のバスの定員は65人前後だった。バス停から学校まで約2キロ。7時20分から8時10分まで、3台のバスがバス停と学校を3~4分間隔でピストン運行していた。常時児童が並んでおり、乗車率はほぼ100%だったという。「いつも子供たちは楽しそうに登校していた。許せない」と怒りをあらわにした。

また、近隣に住む主婦(89)によると、スクールバスは基本的に低学年の児童が使用。登戸駅から線路沿いを歩いてバス停に向かうルートも確立されており、50~100人ほど並んでいたが、いつも3列に整列していたという。「いつも職員の方も要所要所に立っていました」と学校側のセキュリティーに問題はなかったと強調。「これまで何事もなかったので、ビックリしました。本当にかわいそう」と悲しそうな表情を見せた。