岩手県釜石市出身の三味線奏者で、東日本大震災の被災地支援を続ける駒幸夫さん(64)が、同県の伝統芸能「鹿踊り」を披露するダンスチームを都内で立ち上げる。結成報告会を16日午後1時から、江戸川区鹿骨の鹿島神社で行う。

駒さんは岩手県と宮城県の仮設住宅を回り、三味線ライブを開いてきたが、震災8年の今年3月までに終了。新たに東京から被災地へエールを送るため、ダンスチームのプロジェクトを始めた。小学1年生から20歳までの男女を募集。中学1年生までの子どもたちは「小鹿忍者」として、キッズダンスを学ぶ。中学2年生以上は、鹿踊りを覚える。

駒さんが20歳の歌手デビュー当時に住んでいたのが、江戸川区。「鹿骨」という地名も縁になったという。「子どもたちに、テレビゲーム以外にも、何かを身に付けてほしい。最近の郷土芸能は、岩手県内でも継承者が減っているので、人口の多い東京で、未来の郷土芸能を担う若者を育てたい」と意気込んでいる。

将来はキッズダンスと鹿踊りを融合したミュージカルを制作。英語と日本語のセリフを付け、海外へ発信するプランもある。