高橋一生(38)が26日、都内のTOKYO FMホールで行われた作家・村上春樹氏(70)が同局でDJを務める番組「村上RADIO」の公開収録として開催された、作家活動40周年記念ライブ「村上JAM」で、同氏の作品を朗読した。

高橋はこの日、自らファンと公言する村上氏の前で、同氏の短編「蛍」と「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」そして超短編集「夜のくもざる」から表題作「夜のくもざる」と「夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について」の4作品を朗読した。朗読を終えると、村上氏から「素晴らしい。本は1回、書いちゃうと読み直さない。何、書いたか、ほとんど忘れちゃって…朗読で聞くと新鮮」と絶賛された。

高橋は、促されて村上氏の隣に座ると「お願いいたします。高橋一生と申します。今日、お招きいただき大変、光栄に思っています」と丁重にあいさつした。村上氏の「騎士団長殺し」が文庫化された際、レビューや書評エッセーを書いており「最近になってしまうんですけど『象の消滅』という短編集から読み始め『騎士団長殺し』に関するエッセーを書いた。読んでいただき恐縮です。何で、読んでいただけたのか…不思議」と独特の言いまわしで喜びを表した。

この日は、村上氏も「ジャズ・アネクドーツ」の368ページと「夜のくもざる」から「天井裏」の2作を自ら朗読した。【村上幸将】