忖度(そんたく)発言で国交副大臣を辞任した自民党の塚田一郎氏(55)と野党統一候補の無所属・打越さく良氏(51)の事実上の一騎打ちとなっている新潟選挙区には「放言王」の麻生太郎副総理・財務相が塚田氏の応援に駆けつけた。

新潟市内の神社で行われた必勝祈願祭・出陣式の後、新潟駅前で街頭に立った麻生氏は早速、上から目線で、打越氏について「新潟に何の縁故もない人が北海道から来たんでしょ。政策に反映できますか。だいたい野党統一候補は選挙が終わったら一緒にならんわけです」とぶった切った。

打越氏は北海道出身で、新潟とは地縁、血縁がない落下傘候補。塚田氏はのぼりに「新潟生まれ新潟育ち」と書き、アピールしているが、忖度発言が響き、陣営が「マイナスからのスタート。相手の姿が見えなかった」と嘆くほど出遅れた。自民党は新潟を「激戦区」に指定し、麻生氏に続き、明日5日には安倍晋三首相が新潟入りし、テコ入れを図る。

打越陣営の選対副本部長・森裕子参院議員は麻生氏が公示日に新潟入りしたことに「忖度のその人じゃないですか。新潟県民をバカにするな」と激怒していた。