史上最年少プロ棋士、藤井聡太七段(16)が5日、大阪市の関西将棋会館で指された第32期竜王戦決勝トーナメント(T)3回戦で久保利明九段(43)を184手で破り、広瀬章人竜王(32)への挑戦者を決定する3番勝負進出まで、あと2勝に迫った。23日に竜王戦4回戦で豊島将之3冠(29=名人、王位、棋聖)と対戦する。

悲願の初タイトルへ1つの山を越えた。前王将でタイトル通算7期を誇る強豪・久保との大激戦を制した。藤井は「ミスが続き、最後は負けにしてしまったかと思った」と振り返るほど一進一退の攻防だった。

タイトル戦出場の最年少記録を持つのが屋敷伸之九段(47)で、挑戦は17歳10カ月、獲得は18歳6カ月。藤井は19日に17歳の誕生日を迎える。次戦に向け「すごく楽しみです。いい将棋をしたい」。16歳が勢いに乗った。