大阪の警察署からバイクを盗み出した疑いで指名手配された男は名古屋で逮捕された。大阪府泉大津市の大阪府警泉大津署の敷地に侵入し、ナンバープレート盗難事件の証拠品であるバイクを盗んだとして、同署は14日、窃盗と建造物侵入の疑いで、住所、職業不詳山田友志容疑者(24)を名古屋市西区内で逮捕した。13日に全国に指名手配していた。

逮捕容疑は13日午前4時15分ごろ、署敷地内に侵入し、バイク1台を盗んだ疑い。調べに対し「家も、仕事もなく、まったくお金がありませんでした。バイクを売ればお金になると思った」と供述しているという。盗まれたバイクも名古屋市内で発見された。

バイクは排気量250CCのビッグスクーター。署の管内で10日、盗難届が出されたナンバーをつけてある状態で発見されていた。署員が調べていると、山田容疑者が近づいてきて「持ち主を知っている」などと話したため、署で事情を聴いたが、関与は否定していた。山田容疑者はその後も署の近くで2度うろついているところを職務質問されていた。13日午前4時過ぎ、バイクが署の敷地内からなくなっていることが判明し、大阪府警は同日、山田容疑者を全国に指名手配していた。

捜査関係者によると、山田容疑者は10日の任意聴取の際、住所として名古屋市西区内の知人宅の住所を申告しており、13日の全国指名手配後の午後11時40分ごろ、愛知県警機動捜査隊員が知人宅に盗まれたバイクが止まっているのを発見。周辺を警戒し、14日午前1時ごろ、近くのコンビニで山田容疑者を発見、確保した。

大阪から名古屋までの道中の防犯カメラには、猛スピードでバイクを走らせる山田容疑者とみられる人物が写っていたという。バイクの鍵は見つかっていないが、署は、そもそも山田容疑者がバイクの鍵を持っており、名古屋までバイクで移動したとみている。