参院選(21日投開票)の選挙戦で最後の日曜となった14日、与野党党首らは全国各地の激戦区のてこ入れに奔走した。

立憲民主党の枝野幸男代表(55)は大阪市内で街頭演説し、自民党の三ツ矢憲生衆院議員(68)が参院選の現職女性候補の応援演説で「(1期目の)6年間で一番大きな功績は子どもをつくったことだ」と発言したことについて「永田町は男性ばかりのおっさん文化だから、世の中の常識に付いていけていない」とかみついた。

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3連休の中日で選挙戦最後の日曜日となった「ラストサンデー」。買い物客らでにぎわう大阪・梅田での街頭演説で、枝野氏が舌鋒(ぜっぽう)鋭く批判した。自民党の三ツ矢氏の“産んだ功績”発言に「6年やった自分の党の現職議員に対して、最大の功績はこの間に子どもを生んだこととは…。個人としては子どもが生まれたことは喜ばしことでしょう。でも国会議員の功績となにか関係がありますか!」と聴衆に呼びかけた。

立憲民主党はこの日、大阪選挙区に立候補する亀石倫子氏(45)の応援「立憲の夏 大阪作戦」を展開。同党から比例代表で出馬した元モーニング娘。の市井紗耶香氏(35)同じく比例区から出馬の“筆談ホステス”斉藤里恵氏(35)らが駆けつけ、枝野氏もマイクを握った。

女性候補に囲まれた枝野氏は「きょうはたまたま全員が女性だったので、しゃべりやすい」と絶好調モードに突入。大阪と東京の文化の違いを指摘し「地域によって違いがあるのが、強みだった。それがどんどん、画一化されている。なぜなら国会でモノを決めている人たちが画一的だからです」と猛烈に批判した。

自戒も込めて「私もおっさんになりましたけど、永田町を変えていきたい」と宣言。“産んだ功績”のような発言が出るのは「永田町が男性ばかりのおっさん文化だから、世の中の常識に付いていけていない。国会に多様な人たちがいないからです」と切り捨てた。「みなさんの暮らしの声が届いている政治と言えますか」。枝野氏は大阪のおっちゃん、おばちゃんに熱く問い掛けた。【松浦隆司】