史上最年少プロ棋士、藤井聡太七段が17歳の誕生日を迎えて最初の対局となる第32期竜王戦決勝トーナメント(T)4回戦、豊島将之名人(29)との対戦が23日、関西将棋会館で始まった。

将棋界の頂点に立つ豊島との対戦に藤井は「決勝トーナメントで戦えるのはいい機会。全力を尽くしていい将棋を指せれば」と意気込む。

両者の対戦成績は豊島の1戦1勝。17年8月の棋王戦本戦では、千日手指し直しの末に豊島が圧倒している。藤井は竜王戦の予選にあたるランキング戦(1~6組)で4組優勝、豊島は1組4位で本戦に出場。藤井は決勝T3回戦で久保利明九段(43)を破り、初の4回戦に進出した。広瀬章人竜王(32)への挑戦者を決定する3番勝負進出まで、藤井はあと2勝に迫っている。

振り駒の結果、藤井が先手に決まった。午前10時、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。藤井はいつものようにお茶を一口すすり、飛車先の歩を突いた。豊島は同様に飛車先の歩を突いた。

藤井は19日に17歳になったばかり。16歳最後の対局となった18日の第69期王将戦2次予選1回戦では佐藤康光九段(49)を下し、白星で締めた。17歳初白星も狙う。

持ち時間は各5時間。夜には決着する見込み。