令和の政界電撃婚ー。自民党の小泉進次郎厚労部会長(38)は7日、タレントの滝川クリステル(41)との結婚と、滝川の妊娠5カ月を発表した。

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「進次郎さんには経験と伴侶が必要という声もある。平成のうちに伴侶を、ということはありますか」。

「あはははは。こういうこと、女性議員にも聞くんですかねえ」。

昨年7月の通常国会最終日。1時間近く取材に応じた進次郎氏は、肝いりの「平成のうちの国会改革」に引っかけた結婚の質問を、「男性へのセクハラ」という観点でかわした。選挙で全国を回っても、結婚の話を聴衆に問われると、ボヤいていた。

将来の「総理候補」進次郎氏の結婚問題は、政界の大関心事。ただ09年の初当選前から取材を続けて感じるのは、ベールに包まれた私生活だ。以前、自分の結婚は兄孝太郎がゴールインした後で、結婚相手は国会議員以外などの願望は聞いたが、今回の話は寝耳に水だった。

進次郎氏は地元の横須賀で17年から「0歳児からの国政報告会」を開き、今月末にも予定している。「政治参加に年齢制限はない」が持論。会場にはぬりえコーナーを設け、講演中に子どもが駆け回り、赤ちゃんが泣く。そんな景色を当たり前にしたい、と目を輝かせた。来年の会には、生まれたばかりの赤ちゃんも参加するのかもしれない。

父純一郎氏は、小泉兄弟が幼い頃に離婚。純一郎氏の姉のお別れの会で、「ママ」と呼んでいたのは父の姉で、実の母ではなかったと知った息子との会話を泣きながら語る父の姿に、進次郎氏は目を潤ませた。そんな家庭環境もあり「絶対に結婚」とは考えなかったそうだが、その壁を滝川が打ち破ったことになる。

今年4月にインタビューした際、進次郎氏は「改革しか興味のない自分には(首相の)出番がないかもしれないね」と語りつつ「自分がどこまでいけるか見てみたい」とも話した。個人的には、以前より「迷いのなさ」を感じた。背景に、滝川の存在があったのだろうか。【中山知子】