来年の東京オリンピック(五輪)期間中、東京メトロや都営地下鉄は都内の主要ターミナル駅3カ所に、乗客の不審物所持を調べる旅客スクリーニング装置を導入する方針を固めたことが29日、分かった。国内の鉄道駅で旅客スクリーニングが行われるのは初めてとなる。JR東日本とJR東海は1都3県の新幹線主要駅に、爆発物探知犬を配置する方針。テロを含めた重大犯罪を未然に防ぎ、五輪期間中の鉄道の確実な安全確保を目指す。

国内の主要空港では、すでに「ボディースキャナー」による不審物所持をチェックする保安検査を実施している。過激派組織「イスラム国」(IS)によるテロ多発などもあって、順次導入され、羽田空港や成田空港では17年3月から導入された。主要空港の「ボディースキャナー」は基本的に箱形。一方、3月の東京メトロ霞ケ関駅での実証実験で使用された「ボディースキャナー」は約25キロで、幅20センチ×高さ60センチ×奥行き60センチ。軽量で機動性が高く、小さなスペースでも設置可能なタイプ。五輪期間中に導入される検査機も、実証実験時の使用機とほぼ同型のものとみられる。