将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が7日、大阪市の関西将棋会館で指された第69期大阪王将杯王将戦挑戦者決定リーグ2回戦で豊島将之名人(29)に敗れて初黒星を喫し、対戦成績は1勝1敗となった。

これで公式戦は豊島に4連敗。藤井は「自分の足りないところが出てしまった結果です。これからそういうところを改善していきたい」と振り返った。

将棋界の頂点に立つ名人を相手に、中盤までは互角に渡り合った。一進一退の攻防は、最終盤で豊島が抜け出した。終盤、藤井が一時、優勢との声もあったが「終盤は分からなかったです」と声のトーンを落とした。豊島はリーグ対戦成績2勝1敗となった。

7人総当たりで行われる今期のリーグは、豊島の他に久保利明九段(44)、広瀬章人竜王(32)、羽生善治九段(49)、三浦弘行九段(45)、糸谷哲郎八段(31)とトップ棋士がひしめく。藤井以外の6人はいずれもタイトル獲得経験者だ。渡辺明王将(棋王・棋聖=35)への挑戦権獲得に向け、負けられない戦いが続く。同リーグの次戦は18日、藤井は糸谷と対戦する。「次戦も全力を尽くしたい」と意気込んだ。【松浦隆司】