ノーベル化学賞が9日、スウェーデン・ストックホルムで、スウェーデン王立科学アカデミーから発表され、旭化成の吉野彰名誉フェロー(71)ら3人が受賞した。

吉野氏は携帯電話、パソコンに使用されている「リチウムイオン2次電池」の開発者の1人。80年代に充電することで繰り返して使うことが出来る、リチウムイオン2次電池の研究を始めると、90年代になり80年代に出始めた携帯電話の小型化が進み、リチウムイオン電池が使われるようになった。

吉野氏は会見で、記者から「リチウムイオン電池が使われて、最も生きたと思った商品は?」と聞かれた。すると「最初に広く使われたのがガラケー。私自身、持つのに拒否感を持っておりまして、つい先だってまで持っていなかった。だから、どの商品が生きたか自覚しておりません」と笑った。

さらに、別の記者から「先だって、というが、いつから携帯電話を持ったのか?」と聞かれると「一応、これを買ったのが5年前ですかね?」と言い、左手でスマートフォンを持った。「最初に広く使われたというガラケーは、使ったことがないわけですね?」と聞かれると「使ったことがありません」と笑った。【村上幸将】