自民党の二階俊博幹事長は15日夕、台風19号の被害が「まずまずに収まった」とした自らの発言を撤回、謝罪した。

党本部で取材に応じ「被災地の皆さまに誤解を与えたとすれば表現が不適切だった」と述べた。

二階氏はこの日昼、撤回の是非を問われた際は「撤回するもしないも、ない。極めて大きな災害だ。災害復旧に全力を注ぐ」とだけ述べた。しかし、災害が広範囲に及んでおり、被害の全容は今も見えず、11年の東日本大震災以降、最も大きな国内災害になりつつある。被災者に向き合わないような発言が自民党の幹事長から飛び出し、野党が「信じられない話だ」(立民の枝野幸男代表)と批判を強めているほか、与党内でも疑問視する声が出ていた。

安倍晋三首相は午前の参院予算委員会で、二階氏発言に「コメントは控える」とした上で「この程度であればよかったということは全くない」と述べていた。

二階氏は13日の党緊急役員会で「予測に比べると、まずまずに収まったという感じだ」と発言。その後、被害が軽いとの趣旨ではないと釈明した。