女優の松下恵(38)が25日(日本時間26日)米国カリフォルニア州のチャップマン大で開催された、女性が抱える悩み、問題を考えるパネルディスカッションに招かれ、日本のアラフォー女性の現状を報告し、自らの思いを語った。

松下は18年に日米合作のたドキュメンタリー映画「アラフォーの挑戦 アメリカへ」を製作。家族や周囲から結婚を強く求められ、負担を感じるなどの「エイジハラスメント」に悩む、日本の女性の1人である自身が、語学留学先の米国で、年齢で人を種別しない生き方に共感し、取材を続けた過程を赤裸々に映像化した。同作は同年の第13回ロサンゼルス日本映画祭で特別賞を受賞し、日本では4月に公開したが、同大の日本語学科の教授から「女性学の教材としてふさわしく、多くの生徒や女性学の教授たちに見せたい」と評価され、招かれた。

パネルディスカッションには、米国をはじめフランス、南米、台湾から女性の教授8人が登壇。学生、観客含め約50人が出席し、映画も上映された。パネルディスカッションのテーマは

<1>日本、またその他の国で、女性が直面している問題

<2>あなたは結婚したいのか?それとも、出来ないのか?

<3>この問題の原因、ルーツは何か?

だった。松下は自らの体験として、周囲から「いくつになったの? 結婚は?」と聞かれることや、日本では各年代、ママさん向けなどファッション誌が幾つも分かれていること、若者の恋愛離れなど日本の現状について説明した。

パネルディスカッションを終え、松下は「最後は、誰もが口をそろえて『結婚が女性を幸せにするわけではない』と言いました。自分を幸せにできるのは、自分だけ。幸せを信じて、人生を選択していけばいいと」と振り返った。そして「『生徒へアドバイスをしてくださいね』と言われていたのに、パネリストみんなが私を心配してくれて、揚げ句の果てに20歳の生徒さんから『結婚を深く追求しないで、少し忘れるくらいの感覚で過ごしてみたら、いつかできるのでは?』と逆にアドバイスされました」と笑みを浮かべた。