将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)の地元・愛知県瀬戸市にある「せと銀座通り商店街」では19日、第69期大阪王将杯王将戦挑戦者決定リーグ最終局の広瀬章人竜王戦(32)の応援会が行われた。

店舗のシャッターにジャンボ将棋盤が張り付けられ、ネット中継を観ながら広瀬戦の「大盤解説」が行われた。同商店街で洋品店を営む飯島加奈さん(38)は「勝ったと思った…。あと1歩のところまで来ていたのに…」とうつむいた。史上最年少でのタイトル挑戦を逃したが「盤面からこの対局にかける藤井さんの思いが伝わってきた。将棋のおもしろさをあらためて教えてもらった。近いうちの必ずタイトルに挑戦してくれるはず」と地元のスターにエールを送った。

瀬戸市に住むアマチュアの強豪で、公務員の井上輝彦さん(33)は「大盤解説」を行った。終盤に藤井が逆転すると、集まったファンに丁寧に解説した。

終局後は「藤井さんが見落として、頓死(とんし)するのは珍しい。藤井さんには終盤、勝ちが見えていたはず。まさかの負けではないでしょうか。大舞台での大きなプレッシャーもあったかも」と話した。【松浦隆司】