囲碁の最年少プロ、仲邑菫(なかむら・すみれ)初段(10)が2日、中国の福建省福州市で呉依銘(ご・いめい)二段(12)と「女子囲碁超新星招待戦」の3番勝負の第1局に臨んだ。日中の天才少女対の初戦は、白番の仲邑が219手までで中押しで敗れた。

仲邑は、日本棋院が世界で戦える棋士を育成するために新設した「英才枠」で今年4月に史上最年少の10歳0カ月でプロ入りした。呉は昨夏、11歳でプロ試験に合格し、仲邑と同様に中国で「天才少女」と呼ばれている。

終局後、仲邑は涙を必死にこらえ、悔しさのあまり、コメントをすることはできなかった。呉は「序盤はまずまずで、少し打ちやすいと思いました。タネ石の2目(下辺)を取って、はっきり良くなったと思います」とコメントした。

今回の3番勝負は女子世界戦の第2回呉清源杯とあわせて行われ、中国側からのオファーを日本棋院が受諾し、「日中天才少女対決」が実現した。両者は8月、日本で打たれたペア戦で対戦し、呉の中国ペアが日本の仲邑・福岡航太朗初段ペアを破った。第2局は3日に同所で行われる。