卒業式を中止する大学が相次ぎ、袴などをレンタルする呉服店などにも影響が広がっている。

呉服大手の鈴乃屋には、各大学の発表が重なったこの一両日でキャンセルや問い合わせが相次いだ。通常はキャンセル料が発生するが、今回は原則、全額返金とした。また、卒業式が中止の場合でも袴の着用、記念撮影を希望する卒業生が多いといい、ホームページで「できる限りご要望に沿うべく、調整を行っております」としている。

数千人参加の卒業式を中止した近畿大の生協は5社と提携し、約1000件の予約があった。中止発表後に問い合わせが相次いだが、現時点でキャンセルは20~30件という。

大学は「各学部・学科単位の卒業証書・学位記授与式は十分な感染症対策ができるか検証の上、実施を検討」としており、その結論を待っているという。同生協も「できるだけ着たい。先生や友達と一緒に記念撮影したいという方も多いようです」としている。

この日も、慶応大が今月末の学部卒業式・大学院学位授与式の中止、4月1、3日の入学式の延期を発表した。