政府が全国一斉の休校要請を出した中で、群馬県太田市は、市立小学校26校と太田養護学校(計約1万2000人)でさまざまな感染防止対策を取りながら授業を続けている。同市によると、共働きが全世帯の6割以上を占める地域特性や、学童保育への子どもの集中などを考慮して、授業を継続したという。

登校は保護者の判断にゆだねている。登校しなくても、「欠席」扱いにしていない。学習の遅れへの心配に対しても、授業は復習を中心に行い、プリントなども家庭に届ける。登校する場合は家庭で毎朝検温し、家族の健康状態も含めて記録を持参してもらっている。検温していない場合は学校で行う。教室内では机の間隔をあけたり、何度も換気したりしている。部活動は春休み終了まで休止。市立中学校は11日まで休校とし、その後は未定だ。

2月28日の方針発表から3月3日までに、県内外から電話18件、メール38件の意見や問い合わせがあったが、賛否両論だったという。欠席する子どもは▼3日=480人▼4日=748人▼5日=821人と微増している。同市の担当者は「今のところ、思ったよりも少ない」と話している。同市は現時点でこの方針を続ける姿勢。市内や近隣で感染者が発生した場合は見直すという。