市販マスクの入手が絶望的な状況が続く中、文科省が学校再開の指針にマスク着用を挙げ、手作りマスクの作製と使用を推奨している問題で、手作りする上で欠かせないダブルガーゼやマスクゴムが品切れを起こした。

手芸材料の専門店ユザワヤによると、今月10日ごろからマスクの材料が店頭から消え始め、ダブルガーゼの代わりにプリントもの、マスクゴムの代用品として伸びる毛糸を勧めているという。マスクゴムを製造・販売している三宅製紐(石川県かほく市)では5メートルのゴムが3本入った商品を「お試しセット」として340円で販売していたが、注文が殺到したため、販売を中止した。現在は270メートルのゴムを2350円で週に2回、90本販売している。業務用にもかかわらず、集団で購入しているのか、10分で売り切れる状態になっている。

文科省の「子供の学び応援サイト」で「手作りマスクの作り方」を紹介。国会でも「マスクが子どもたちに行き渡るように手作りマスクの作製に取り組んでほしい」(丸山洋司初等中等教育局長)と答弁しているが、「その前に材料を」の声が高まりそうだ。【中嶋文明】