将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が豊島将之竜王(29)への挑戦権獲得を目指す、第33期竜王戦3組ランキング戦準決勝の千田翔太七段(25)戦が3日午前10時から、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で始まった。振り駒の結果、と金が3枚出て藤井は先手で先手7六歩、後手千田後手8四歩として、対局はスタートした。

両者は対戦成績は藤井の2勝1敗。初顔合わせとなった新人時代の17年4月のNHK杯戦で快勝し、昨年6月の王将戦予選でも下した。今年2月の朝日杯準決勝では完敗を喫し、この棋戦3連覇を阻まれている。

本年度の初戦となる藤井は、勝てば2組昇級が決まる。6組→2組の連続昇級は、7~10期の行方尚史(なめかた・ひさし)九段だけ。ただし、ランキング戦負けなし(6組6勝、5組5勝、4組5勝、3組3勝)での昇級例はない。同時に竜王戦史上初の4組連続優勝に「王手」をかける。

17年に6組、18年5組、昨年4組と制した。過去のV3昇級は、24~26期の永瀬拓矢現叡王・王座しかいない。これを上回る大記録を達成できるか、目が離せない。

今期の3組決勝には、もう一方からすでに師匠の杉本昌隆八段が決勝進出を果たしている。18年3月の王将戦予選以来の「師弟対決」が実現するかも注目だ。

持ち時間は各5時間。同日夜には決着の見込み。