東京都の新型コロナウイルス感染拡大防止策「いのちを守るステイホーム週間」の2日目となった26日、全国で人出が控えられる様子が見受けられた。首都圏では、外出自粛要請の効果か、高速道路の交通量が激減。首都高速道路など各線で、終日大きな渋滞、混雑の発生はなく、夕方の渋滞時間帯でも車の流れはスムーズだった。

   ◇   ◇

「ステイホーム週間」初の日曜は、交通量が減少し、安倍晋三首相や小池百合子都知事らによる外出自粛要請の一定の効果が表れた形となった。首都圏はこの日は朝から快晴だったが、首都高速道路(首都高)などの高速道路は全体的に、渋滞、混雑の発生が激減していた。

日本道路交通情報センター(JARTIC)では、ウェブサイト上で、全国の高速道路の情報などをほぼリアルタイムで表示している。高速道路を各線各区間ごとにカラーモニターで渋滞の発生地点は赤色、混雑の発生地点はオレンジ色、事故の発生地点は紫色などと詳細に発表している。

この日は首都圏の高速各線での点灯は少なかった。ごく一部で渋滞、混雑はあったが、ごく短時間で解消された。首都圏各地の行楽地、都内の人気スポットとの往来や移動などで渋滞が発生しやすい時間帯の午後6時台でも、交通の流れはスムーズだった。

「ステイホーム週間」では都立公園、海浜公園などの駐車場が閉鎖され、埼玉、山梨に隣接する人気のドライブコース・奥多摩周遊道路にある計7カ所の駐車場も、すべて閉鎖となった。神奈川・鎌倉市や藤沢市の湘南海岸などの公営駐車場を閉鎖するなどの効果も、表れているとみられる。

新型コロナウイルスの感染は3月から本格的に拡大しているが、警視庁が発表した、3月の都内での交通事故発生件数は2227件と、昨年同月比で729件減少した。負傷者数は2549人と、こちらも昨年同月比で855人減少している。外出自粛要請による交通量の減少は今後、交通事故発生件数にも、直接影響してくるかもしれない。【大上悟】