新型コロナウイルスの感染拡大にともない百貨店やショッピングモールなどが休業した中でも、眼鏡業界は「生活インフラ」のひとつとして営業を続ける店も多い。レンズの度数が合わなくなったり、急な破損、ゆがみで、日常生活に支障をきたす可能性もあり、眼鏡メーカーはサービスにも工夫を凝らしてきた。

ビジョンメガネ(本社・大阪市)は全国106店舗中、臨時休業を除いた102店舗で時短営業などを続けてきた。担当者によると「他の店舗で購入した方も、来店されます」と話す。

同店では眼鏡を分解し除菌するサービスも行う。除菌の際は食塩水を電気分解して作る「弱酸性次亜塩素酸水」とアルコール配合の眼鏡クリーナーを使用。「次亜塩素酸水」は、担当者によれば「消毒に使われるもので、ウイルス全般の予防効果がある」。4月3日から開始し、1カ月で約1100人が利用している。

アイメガネを運営するアイジャパン株式会社(本社・埼玉県)でも、超音波洗浄機、除菌水やアルコールを使用して洗浄を実施。関東地域を中心に42店舗を展開。現在は時短営業を取り入れるなど41店舗で営業中だ。補聴器の調整も手がけ、コンタクトレンズも取り扱う。担当者は「使い捨て(コンタクトレンズ)は購入間隔が短く、長期休業はお客様に多大なご不便をおかけする」と語った。

両店舗とも店内の除菌は徹底。フェースシールドを取り入れ環境も整備し、営業を続ける。【南谷竜則】