異例の定年延長が批判されていた東京高検の黒川弘務検事長(63)が21日、緊急事態宣言下の今月、都内で新聞記者らと賭けマージャンをしていたことを認め、安倍晋三首相に辞表を提出した。

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黒川氏と35期司法修習生として同期だった若狭勝・元東京地検特捜部副部長 酒は飲まず、マージャンが好きな男だったが、衆院内閣委員会で改正案の審議が始まり、自分のことがニュースになっている時期に、賭けマージャンをしていたことが、信じられない。脇が甘いし、自覚がなさ過ぎる。訓告処分と辞職では世間は納得しないだろうし、懲戒免職を求める声が広がるだろう。

ポイントは賭けマージャンで、レートやどれだけの金が動いていたかになる。賭博罪(50万円以下の罰金または科料)は一時の娯楽なら適用しない規定がある。一晩で50万円、100万円が動いていたら、犯罪とみるべきで免職に値するが、恐らくはこの時期に賭けマージャンをしていた道義的な責任にとどまるのでないか。今となれば前例のない定年延長など受け入れず、身を引いていればと思うが、大方の人は受け入れるのでないか。菅官房長官との関係があるから「私は辞めます」と、言えなかったのだろうと思う。