本因坊文裕(30=井山裕太)に芝野虎丸名人(20)が挑戦する、囲碁の第75期本因坊戦挑戦手合7番勝負第1局が2日午前9時、山梨県甲府市の「常磐ホテル」で始まった。新型コロナウイルス対策として、両対局者はマスク着用で盤に向かった。

黒番(先手)の芝野は本因坊戦初登場。8人総当たりの挑戦者決定リーグで6勝1敗で並んだ許家元八段(22)とプレーオフ(4月6日)を制して、勝ち上がった。昨年10月に史上初の10代名人になると、昨年11月には井山から王座を奪った。両者の頂上対決は、それ以来となる。

白番(後手)の井山は2018年、将棋の羽生善治九段とともに、囲碁界初の国民栄誉賞を受賞している。本因坊のタイトルは、第67期から8連覇中だ。

本来、開幕局は5月12、13日に群馬県高崎市で行われる予定だったが、コロナ感染拡大防止に伴う緊急事態宣言のため、延期されていた。

対局は2日制で行われ、持ち時間は各8時間。3日夜に決着の見込み。