漫画家・吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)氏原作の人気漫画「鬼滅の刃」のアニメを制作したアニメ制作会社「ユーフォーテーブル」が3日、公式サイトで、法人税法違反の疑いで同社と近藤光社長が東京国税局から告発を受けたと報告した。「今般、法人税法等違反の疑いにより、弊社及び弊社代表が、東京国税局から告発を受けました。弊社作品を応援いただいておりますファンの皆さまをはじめ、関係者にご心配、ご迷惑をおかけすることについて誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。

その上で「なお、国税当局の指導に従って、平成27年8月期(2014年9月~2015年8月)、同29年8月期(2016年9月~2017年8月)及び同30年8月期(2017年9月~2018年8月)の3期について修正申告を行い、全額納税いたしました」と、修正申告は行ったと報告した。

そして「本件を契機として、持続可能なより良い作品づくりに向けた制作環境の整備に向け、法令を遵守し、経営の適正化に努めて参ります」(コメントは原文のまま)とした。

「鬼滅の刃」は、2016年2月15日発売の「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートし4年3カ月の間、休載なしで205話、掲載された。大正時代を舞台に、主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が、家族を殺した鬼と戦うために修業して「鬼殺隊」に入隊し、鬼と化した妹・禰豆子(ねずこ)を人間に戻す方法を探して戦っていく物語。5月18日発売の漫画誌「週刊少年ジャンプ」に最終話の第205話がセンターカラーで24ページ掲載され、連載が終了。アニメは19年4月から9月まで各局で放送され、人気が爆発的に高まった。アニメ映画「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」が10月16日に公開の予定。ユーフォーテーブルは、19年3月にテレビ放送開始にあたり総集編として劇場公開した「鬼滅の刃 兄妹の絆」含め、劇場版2作の制作も行っている。

ユーフォーテーブルは2000年(平12)に設立し、東京・杉並区に本社を置く。アニメーション企画、制作、シリーズ構成、シナリオ制作やテレビ番組、PVなどの実写映像企画・制作、CG制作クレイ・アニメーションの制作を行っている。また携帯電話コンテンツ、ウェブサイトの企画・制作・運営やキャラクターの企画・開発・デザイン、著作権の管理、アーティストのマネジメントなども行っている。