東京都の小池百合子知事は3日、自民党本部を訪れ、親交がある二階俊博幹事長と面会した。面会は約15分。終了後、社会的距離を保ちながらも、二階氏とそろって取材に応じた小池氏は「(事業者などへの)家賃の支援について。かなり煮つまっていると思うが、東京の問題でもあり、お願いしたところです」と述べた。

二階氏はかねて、東京都知事選(6月18日告示、7月5日投開票)への再選出馬表明を控えている小池氏について、党本部として支援する考えを示している。小池氏はツーショット会見で、二階氏との蜜月ぶりをあらためてアピールした格好だ。都知事選の告示は約2週間後に迫っており、選挙情勢についても意見を交わしたとみられるが、2人とも取材には「今日はその話はない」(小池氏)「特にありません」(二階氏)と、けむに巻いた。

小池氏は都政で自民党東京都連と対立。都連内には、二階氏の方針に反し、都知事選で小池氏以外の独自候補を擁立する動きが今もくすぶり、前回同様に「自民分裂」となる可能性も出ている。都連の動きを問われた小池氏は「それは、そちらの話なので」と述べ、そのまま取材対応を終えた。

二階氏は、小池氏との会話について「コロナ対策について大変ご苦労されている。全力を尽くしてコロナとの戦いに勝利するよう、頑張ってくださいと申し上げた」とも、述べた。

小池氏はその後、二階氏とともに稲田朋美幹事長代行ら女性議員とも懇談した。終了後、稲田氏は「知事は、自民党の中で先駆者として女性政策を進めてこられた先輩。いろんな政策の実現に、都知事と意見交換できるのはありがたいこと」と述べた。都知事選については、この場でも「話は出ていない」(稲田氏)そうだ。