ディズニーが帰って来る。

東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)を運営するオリエンタルランドは29日、新型コロナウイルス対策を施した「新しい運営」の方法をTDLで報道陣に公開した。

今年2月29日に新型コロナウイルスの感染・拡大を防止するために一時休園。7月1日、123日ぶりの再開に向けての取り組みを示したものだ。

ゲスト(一般客)は入場できないため、私服のエキストラ役のキャスト(パーク内のスタッフ)が各所に配置され撮影要員となって、マスクを装着して本番さながらの盛り上がりをみせた。

この日は、TDLの入場口での検温、列をつくる際のソーシャルディスタンスの確保、立ち位置などを知らせる印、パレードルートにおけるキャラクターのあいさつ、アトラクションの乗り方、レストランやグッズショップの使い方などがモデルとなったキャストを交えて示された。

入場ゲートは休園前には工事で覆われていたが、現在は地面を掘り返して改修が終了し、床面には立ち位置を提示する黄色いテープ、立ち入り厳禁の黄色と黒のトラ柄テープが敷き詰められていた。入場口では「お帰りなさーい。間隔はとってくださーい」との大きな声が弾んでこだました。

シンデレラ城前のパレードルートでは、ミッキーマウス、ミニーマウス、ドナルドダック、グーフィー、プルートがフロートに乗って手を振ってあいさつをする「グリーティング」のデモが実施された。ゲスト役のキャストは足元に一定間隔で記されたソーシャルディスタンスマーカーの上に立って、ミッキーらに手を振り返していた。ちなみに飛沫(ひまつ)は飛ばないためキャラクターは誰もマスクはしていなかった。

チケットは、時間帯で午前8時、同11時、午後2時以降の3種が25日午後3時からインターネットのみで販売された。だが、年間パスポートなどの所持者も入場できない。オリエンタルランド広報担当は「密にならないように、政府の示した遊園地やテーマパークにおけるガイドラインに準じて、通常の50%になるように入場制限をするためのネット販売です」と説明した。

室内の水路を巡る「イッツ・ア・スモールワールド」では通常乗り込むボートが5列20人乗りだが、今回は3列6人で案内をする。ただし、まとまった同一グループであれば20人でも乗せるようにするという。どのアトラクションもファストパスは使えない。

オリジナルグッズを販売するショップでは、出入り口が複数あるが、入り口を1カ所、出口も1カ所に限定。店内への入場人数も制限する。ショップ担当者は「その場で購入もできますが、不特定多数の方が商品に触れることができるため、陳列してあるサンプルとしていただいてオンラインショッピングをおすすめしています」と説明した。現品購入の際も現金ではなく、クレジットカードなどの使用を推奨している。