将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が木村一基王位(47)に挑戦する第61期王位戦7番勝負の第1局は1、2の両日、愛知県豊橋市の「ホテルアークリッシュ豊橋」で行われ、先手の藤井が先勝した。

棋聖戦に続くタイトル挑戦となった藤井が、地元・愛知県の開幕局で好発進した。第2局は7月13、14の両日、札幌市「ホテルエミシア札幌」で行われる。

「史上最年長VS史上最年少」と注目されるシリーズ。第1局は先手の藤井が角換わり戦を挑み、木村が受けて立った。わずかにリードして突入した終盤戦、藤井は攻めをつなぎ、木村の受けを振り切った。2日制の対局では異例の早い決着となった。藤井は2日目の午後3時のおやつをスルーし、アイスティーだけを注文。最後の寄せに集中した。

木村は昨年、最年長で初タイトルを奪取し、「中年の星」とも呼ばれる。棋聖戦で史上最年少でタイトル初挑戦を決めた藤井は「怪物」とも言われる。

王位戦は全国を転戦し、1局を2日かけて戦う持ち時間各8時間の7番勝負。先に4勝を挙げた方がタイトルを獲得する。

◆王位戦 将棋の8大タイトル戦(ほか名人・竜王・叡王・王座・棋王・王将・棋聖)の1つ。1960年(昭35)創設、初代王位は故大山康晴十五世名人。予選を経て、紅白各6人1組の挑戦者決定リーグを開催。トップがリーグ同星で並んだ場合は、挑決進出者を決めるプレーオフとなる。紅白各組のトップ同士が挑戦者決定戦を行い、勝者が挑戦者。タイトル戦は7番勝負の2日制で、地方を転戦する。先に4勝した方が獲得する。

【王位戦7番勝負第2局以降の日程】

◆第2局 7月13、14日、札幌市「ホテルエミシア札幌」

◆第3局 8月4、5日、神戸市「中の坊瑞苑」

◆第4局 8月19、20日、福岡市「大濠公園能楽堂」

◆第5局 8月31日、9月1日、徳島市「渭水苑」

◆第6局 9月14、15日、神奈川県秦野市「元湯 陣屋」

◆第7局 9月28、29日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」