真夏の8月がスタートした1日も、全国で新型コロナウイルス感染急増は止まらなかった。深刻な感染拡大で独自の緊急事態宣言をした沖縄県では58人の感染が確認された。本来なら観光シーズンまっさかりのはずだが、観光客に人気の首里城(那覇市)などは、2日からの臨時休業を決めた。

同県では4月30日以降、7月8日に69日ぶりに2人の感染が確認されるまで、2カ月あまり感染者の発表はなかった。しかし先月下旬から感染確認のペースが加速。先月26日の6人が、27日以降、連日2ケタ。31日に過去最多の71人で、この日はそれに次ぐ58人。感染確認は1週間で260人を超えた。県内の累計感染者数は計453人。そこには含めないが、在沖縄米軍での感染者も計256人。

県は1日に独自の緊急事態を宣言。県外からの来訪を慎重に判断するよう強く求めているが、政府が「Go To トラベル」を推進しており、人の移動が止まるかは不透明だ。例年は観光シーズンだが、那覇市の首里城公園管理センターは、城郭内の有料区域などを2~15日に臨時休業。沖縄美ら海水族館(本部町)も同じ期間、休館し、平和祈念公園(糸満市)は1日から当分、臨時閉鎖する。

県はまた、那覇市の繁華街でキャバレーなどに、15日までの営業自粛を要請。担当者は「個人への感染予防の呼び掛けだけでは抑えられない。より厳しい対応が必要」と説明した。