安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選で、党内7派閥のうち5派閥が菅義偉官房長官(71)を支持し「菅雪崩」現象が加速している。その勢いはラバーマスク業界まで波及。菅氏の“スガノマスク”が早くも増産体制に入っていることが3日、分かった。

リアルなラバーマスクで知られる、さいたま市大宮区の玩具メーカー「オガワスタジオ」は、昨年4月「令和おじさん」マスクを発売。担当者によると、先月28日の安倍首相の辞意表明会見以降、「菅官房長官の新商品は出ませんか」など、菅氏の首相バージョンの作成予定の有無などについて、問い合わせが多数あった。現在の在庫100個から、来週末までに600個ほど在庫を確保できるよう、増産の準備を進めているという。コロナ禍でラバーマスクの売れ行きが伸び悩む中での増産。「この状況で、メーカーとしてはだいぶ強気というイメージ」と、菅氏で勝負に出た形だ。

菅氏のマスクはすでに商品があったが、岸田文雄氏、石破茂氏のマスクはこれまでに作っていない。岸田、石破両氏のマスクについては「可能性が無いわけではない」と、イメージ画の作成準備は進めているという。【佐藤勝亮】