自民党総裁選に敗れた石破茂元幹事長が17日、都内で石破派(水月会)の政治資金パーティーを開催した。4度目の総裁選で完敗し、引き続き無役となった石破氏。「今回が1番厳しかった」と振り返った。

それでも派閥所属の田村憲久氏が厚労相で再登板入閣し、派閥には高揚ムードが漂った。コロナ禍で延期されていたパーティーだったが、予定を上回る支持者や関係者が駆けつけて急きょ、モニタールームが増設される盛況だった。

石破氏は、終了後の会見で5度目の総裁選出馬の可能性について「新内閣が発足したばかりで失礼な話」と一蹴したが、前向きな姿勢に変わりなく、臨戦態勢の空気を漂わせた。衆院解散総選挙については「任期は来年10月まで。菅総理が判断すること」と言及を避けた。

会合では、6月に講師を依頼していた二階俊博幹事長が講演。二階氏は「菅新総理のもと、一致結束して国を前に進めていかなくてはならない」と訴えたほか、総裁選での支持はしなかった石破氏を「新しい時代を担う重要な任務が課せられている」と持ち上げた。会合には二階氏のほか、総裁選を戦った岸田文雄前政調会長も出席。党内5派閥の長と、谷垣グループの議員も出席した。【大上悟】