東京都の小池百合子知事は、都議会の第3回定例会開会初日の18日、知事2期目を迎えての所信表明を行った。新型コロナウイルス感染症対策の充実を挙げたほか、来年に延期された東京オリンピック(五輪)・パラリンピックについて「菅新総理や(大会組織委員会)森(喜朗)会長と力を合わせ、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期すことで、大会成功へ確かな道のりを進んでいきたい」と意気込んだ。

小池氏と菅氏は以前から不仲が取り沙汰され、都でのコロナ感染拡大をめぐっても「圧倒的に東京問題」「むしろ国の問題」と舌戦を繰り広げた。一方、コロナ対策や東京大会成功などの重要課題で国との連携は不可欠。小池氏は不仲とはいえ菅氏との連携強化を図ろうとする構えをみせた。

この日早速、菅内閣で五輪相に再任された橋本聖子氏と都庁で面会し、引き続きの協力及び連携を確認した。定例会見では、菅氏が推進するデジタル化について「(デジタル担当の)平井大臣とすでに連絡を取り合っている」と強調した。

一方、菅氏との面会予定や面会時に求めたいことを聞かれると「新政権は人事を進めておられるところなので、これらの状況を見ながら、それぞれの担当大臣、新しい政権の方々とコロナ対策や五輪開催など重要課題について確認していきたい」と話すにとどめた。菅氏の名前すら口にせず、不仲を感じさせる場面もあった。【近藤由美子】