豊島将之竜王(30)への挑戦権を争う、将棋の第33期竜王戦挑戦者決定戦3番勝負第3局、羽生善治九段(49)対丸山忠久九段(50)戦が19日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた。午前10時から始まった対局は、羽生が丸山を下して対戦成績を2勝1敗とし、挑戦権を獲得した。

敗れた丸山は、羽生の応手にはね返された。得意の一手損角換わりから積極的に仕掛けたが、ことごとく受けられた。最後は反撃を許して投了に追い込まれた。「4筋の銀を交換した後、方向性がおかしくなった。3番勝負といっても、1局1局が勝負」と悔しそうだった。

2組2位で決勝トーナメントに進むと、初戦で、初顔合わせの藤井聡太2冠を下した。羽生との挑戦者決定戦3番勝負の初戦も制したが、連敗。4年ぶりの挑戦権獲得はならなかった。