渡辺明王将(名人・棋王=36)への挑戦権を争う、将棋の第70期王将戦挑戦者決定リーグ2回戦、豊島将之竜王(叡王=30)対藤井聡太2冠(棋聖・王位=18)戦が5日、大阪市の関西将棋会館で行われた。午前10時から始まった対局は、午後8時56分、先手の豊島が171手に及ぶ熱戦をモノにした。今期のリーグはこれで2連勝。対する藤井は連敗スタートになるとともに、対豊島戦6連敗、公式戦初の3連敗を喫した。

二転三転と目まぐるしく展開が変わるなか、豊島は粘った。投了目前まで行くほど、自陣は危なかった。「寄せられてもおかしくなかった」と覚悟していた。だが、藤井が詰めを間違えて局面をひっくり返した。初戦の木村一基九段戦に続き、「若き棋神」を撃破しての連勝劇。「次もしっかり頑張るしかない」と気を引き締めていた。