豊島将之竜王(叡王=30)に羽生善治九段(50)が挑戦する第33期竜王戦7番勝負第2局の2日目が23日、名古屋市中区の万松寺で再開した。豊島は初防衛が懸かり、羽生は前人未到の通算タイトル100期を目指す。第1局に勝った豊島が2連勝でリードを広げるか、羽生が1勝を返してタイに持ち込むか、注目の対局となる。

羽生は前日と同じ和装姿で午前8時46分に入室。その後、豊島が対局室に入った。両対局者は記録係が読み上げる前日の手順を盤上に再現した。立会人の青野照市九段(67)が羽生の封じ手を開け「封じ手は後手8六歩です」と読み上げた。午前9時、2日目が始まった。

羽生九段は17年に竜王を奪取し、自身の通算タイトル獲得記録を99期に更新。だが、18年の名人戦、棋聖戦、竜王戦で敗れ、27年ぶりに無冠となった。大台を前に足踏みが続いている。竜王戦7番勝負は、2日制で持ち時間は各8時間。夜までに決着する見込み。先に4勝を挙げた方がタイトルを獲得する。