ドナルド・トランプ米大統領のツイッターが、オランダのセキュリティー研究者によってハッキングされたとオランダのメディアが報じた。

2016年にも同大統領のツイッターのパスワードを特定したことで知られるハッカー集団の一員でもあるビクター・ジェバース氏が、11月3日の大統領選を前に再び同大統領のツイッターのパスワードを特定してログインに成功したことを明かした。報道によると、同氏はパスワードを推測してログインを試みる方法で、わずか5回の挑戦で簡単にログインすることができたという。トランプ大統領が使用していたパスワードは、Make America Great Again(アメリカを再び素晴らしい国にしよう)というスローガンの頭文字をとった「maga2020!」だったと明かしている。

「4回失敗したのでブロックされると予想していましたが、追加情報を求められることもありませんでした」と語り、2要素承認を行っておらず、セキュリティーの脆弱(ぜいじゃく)性があることが分かったと指摘している。ログインに成功した後、警告をするためホワイトハウスやFBIにタグ付けしてキャンペーンチームや大統領の家族らにツイッターを通じてメッセージを送ったが反応はなかったと語っている。その2日後にようやくシークレットサービスを通じて「セキュリティーの問題の注視してくれてありがとう」とメッセージが届き、パスワードも変更されたという。ツイッターは、「記事を含めてハッキングを裏付ける証拠は見つかっていません。連邦政府機関を含む米国内の選挙に関するアカウントを守るためのセキュリティー対策を厳重に行っています」とハッキングの事実を否定している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)