米ハワイ州が27日、11月6日に到着する便から日本からの旅行者に対して、出発72時間前の新型コロナウイルス検査で陰性結果が確認されることを条件に隔離措置なしでの入国を認めることを発表した。

米国内からの旅行者に対しては今月15日からすでに隔離措置を免除しているが、米国以外からの訪問者に対して到着後14日間の自己隔離を免除するのはこれが初めてとなる。日本は米本土からの観光客に次ぐ第2のマーケットであることから、パンデミックによるロックダウンが行われた3月以降、冷え切っている観光産業の回復に期待が持たれている。

米CNNテレビによると、あらかじめ承認された医療機関で日本出発の72時間前に検査を受け、入国時に陰性証明書を提示する必要があると伝えている。同州のデービッド・イゲ州知事は「ハワイ州在住者の多くが日本にルーツを持っている。再び日本からの旅行者をハワイに迎えることは、双方の親密な関係を維持する上で重要なステップになる」とコメントし、日本政府への協力に感謝を述べている。

今年は現在までにハワイを訪れた人は昨年と比べて全体で69%減少しており、2019年には日本から約150万人の観光客がハワイを訪れていたが、今年は約29万5000人までに落ち込んでいる。同州は年内残り2カ月で数千人の日本からの観光客を見込んでいるという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)